『フィリピンパブ嬢の社会学』

ムーラン(林)です。

表題は、少し前に観た映画のタイトルである。

前にも書いたことあるが、私は毎週フィリピンにルーツを持つ子どもたちの学校でボランティアをしている。

様々な事情を持ちながら日本で暮らす子たちである。

その学校からのアナウンスでこの映画を知り、観に行ってきた。

原作者の実体験を元にした映画である。

映画の流れとしては、日本に来てフィリピンパブで働く女性と、修士論文のテーマを「在日フィリピン人女性の現状」とした日本人大学院生の恋愛物語ではある。

だが、決してただのラブストーリーではない。フィリピンの社会と現状に触れ、在日フィリピン人たちの生き様、彼女たちの逞しさを感じさせる、深く、そして力強い映画だった。

来日してそのまま滞在し、働くために偽装結婚をしたり、ちょっと間違えるとアブナイ世界に足を踏み入れてしまいそうなのに、自分を律し、決して自分を見失うことなく前を向いて歩くフィリピンの女性たち。母国で待つ家族のために働き、送金する。

「それは当たり前の事」と、口を揃えて言う。

映画のワンシーンで‥

フィリピンで待つ家族構成を聞かれた彼女は「パパ、ママ、妹、おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、それから‥う〜ん、たくさん‼️」と明るく答える。

苦労はたくさんあるだろうに、底抜けに明るく、逞しい。

そんな彼女たちの生き様を温かい目線で描いた、とてもいい映画だった。

最後には、この映画のモデルとなった実際の家族の写真が映し出され、2人の娘と映る夫婦はとても幸せそうで、いっそう心が温かくなった。