さよなら丸栄Ⅱ
ムーラン(林)です。
古山さんが書いていたが、私もやっぱり書いておくことにする。
私は6月30日、丸栄最終日、その日に行ってきた。
特に買いたいものがあったわけではないのだが、「行かなくちゃ」と思い立ったのである。
それは、子どもの頃、母に連れられて行ったデパートは丸栄だったと改めて気づいたから。
丸栄が閉店すると聞いて、ふと目に浮かんだのはエレベーター扉に描かれた東郷青児の絵だった。
思えば、母と2つ違いの妹と3人で行ったのはいつも丸栄だった。
諸々買い物をし、疲れたのか、いつも妹が不機嫌になり「帰りたい」雰囲気を醸し出していた。
それもすごく覚えている。今となってはいい思い出である。
その後、実家のあった星ヶ丘には三越(当初はオリエンタル中村)が出来、また丸栄はギャル系路線に転向したこともあり、すっかり足を運ぶことはなくなった。
時は流れた。
丸栄と言えばいつも不機嫌になっていた妹が思い浮かぶのだが、その妹は病に倒れ、両親より先に3年前に逝ってしまった。
そのせいもあり、私は「丸栄に挨拶に行かなくちゃ」と何故だか思ったのである。
母にも「最終日の丸栄に行ってきたよ」と報告した。
「昔はよく行ったもんね~」と母も懐かしがっていた。
1つの時代が終わったのかな。
丸栄は最後まで地元に根付いた、気取りのない良いデパートだったと思う。
丸栄さん、お疲れ様でした。 思い出をありがとう。