歳を重ねて、今ここ
ムーラン(林)です。
私、ニンカン5期生。昨年還暦を迎えた。
若い頃、60歳の人は完全にお爺さんお婆さんだと思っていた。でも実際に自分がその歳になってみて、見た目はともかく、性格は何ら変わらないのである。
ただ間違いなく経験値は増え、心の持ちように変化はそれなりにあった。
20代後半の頃、30歳になるのが何だかすごく嫌だった。娘を産んで子育て真っ最中の頃で、ママ友もたまたま同い年の人が多く、誕生日のたびにお互い「おめでとう」と言いあい「きゃー、ホント嫌だぁ」とか何とか、抗いようもないものに抗おうとしていた。
そして子育ても円熟期を迎え、それでもまだ子ども中心に日々が回っていた40歳になる頃は、「40歳かぁ〜〜子育てよく頑張ってきたよな、これから少しは自分の時間も取れるかも。でもこれから子供にお金が掛かるよな」と40代の自分を少し余裕を持って想像した。
50歳を迎える頃には、教育費の終わりが見えてきたし、仕事もしていたので、自由になるお金もあり、「おー。ここからが私の時間だ」と楽しみになった。
本当に、思えば50代は本当に楽しんだ。娘は結婚し孫も産まれたし、友だちとも楽しい経験がたくさんできた。
そして迎えた還暦。
20代最後の日に30歳になるのがあんなに嫌だった私なのに、60歳を迎えるのはなぜかそんなに嫌ではなかった。少し今までの人生を振り返る余裕もあり、その全てが今の自分に繋がり、これからの自分のもとになるのだろうと改めて感じる心の余裕があった。
だからこそ、今を大切にしなくては、と。
歳を取るという事は、そんな「大切な今」を積み重ねてきたという事なのだ。
そんな「大切」は私の「宝」でもある。
そう思うと歳を重ねることも悪くない気がする。「宝」が増えていくようで。
先日、グラバア先生に「少し気づけば、世界が広がる」というタイトルの講座をしていただいた。そこで久しぶりにグラバア先生から「今、ここ」という言葉を聞いた。(講座の報告と振り返りを読んでくださいね)
改めて、今ここにある私の全て(感情や行動)は過去の積み重ねの上で成り立っているものであり、だからこそ、「今、ここ」に起きていることや思いを大切に感じ、丁寧に生きていきたいと思った。