『ロパートキナ』
ムーラン(林)です。
友人と表題の映画を観てきた。
ロパートキナは、ロシア最高峰バレエ団のプリンシパル。伝説のダンサー、彼女のドキュメンタリー映画である。
関係者や本人のインタビューを交えて、ストイックなまでの練習風景や、
何より彼女の代表作品のダンスをいくつか観られた。
映像なので、舞台鑑賞ではなかなかそこまで見られない足元や、細かい表情まで見られ、何だか得した気分。
多分彼女の舞台を観るとなるとかなりの金額になるはずだけど、映画なので1800円で、しかも何作品かを。
コンテンポラリーな作品もあった。
私は以前、YouTubeで彼女の踊る「瀕死の白鳥」を観て、とても感銘を受けていた。
この映画の中でも流れて、それはもう、本当に「瀕死の白鳥」にしか見えなかった。
終わって友人と「あの腕は羽根にしか見えないね」と。
ただただ、すごかった。技術的なことはもちろん、その表現力に圧倒された。
そして彼女の語る言葉は心に響いた。
「どんな栄光や栄誉な称号を受けても、それは忘れ、捨て去らなければならない。
そうしないと前に進めないから。いつも何も知らない小学生のようでなければならない」と。
それを実行してきた人だからこそ、その言葉には納得である。
名演小劇場にて上映中です。