『身近な雑草の愉快な生き方』
ムーラン(林)です。
今日は面白い本を紹介します。
農学博士が書いた、植物エッセイ『身近な雑草の愉快な生き方』(ちくま文庫)である。
私たちの足元、ありえない場所でも逞しく生きている雑草たちの知られざる
暮らしぶりを、面白く、あたかも人間のように表現し、説明している。
タンポポ・スミレ・ススキ・カタバミ・ツクシ・・・などなど約50種。
それぞれに繊細なイラストもついているので、
「コレコレ!!」と名も知らぬ雑草を発見することもできる。
私は春にアスファルトの隙間から可憐に咲くスミレがとっても好きなのだが、
この本の最初に書かれている。
そのしたたかさ、頭の良さに感動すらする。
「雑草のように逞しく・・」とはまさにその通りで、
どの雑草も踏まれても踏まれても決して枯れない。
そのことにもちゃんとした理屈があり、また、あの繁殖力にも
ちゃんと確立されたシステムがある。
すごいと思ってしまう。
植物に関する本なのだが、それは人間の生き方にも通ずるものがあり、なんだかすごくエネルギーをもらえる本だ。
ただ「外を歩く時、つい下ばかり見てしまう」という副作用があるので、ご注意を。