『円山応挙』
ムーラン(林)です。
(頻繁の登場で申し訳ないのですが、期間限定情報なので)
愛知県美術館で現在開催中の『円山応挙展』に行ってきた。
応挙の作品は単品で観たことはあるのだが、まとめてこれだけの数を観たのは初めて。
一言、すごかった。圧巻。
兵庫の大乗寺にある応挙の障壁画をあるままに再現して展示してあったり、
その他にも、大作の屏風絵や戸板に描かれた絵など、変化に富んでいた。
屏風絵はその山と谷に折り曲げられている部分を上手く利用した、素晴らしいものばかり。
小さいものは昆虫の写生などもあり、これもまた繊細に描かれていてビックリ。
良く考えれば当たり前なのだが「写生も実に上手い」と感心してしまった。
また、西洋の遠近法を用いた絵もあり、応挙のフレキシブルな才能に圧倒された。
何より私が一番心を奪われたのは、国宝である『雪松図屏風』。
一双の屏風にそれぞれ描かれた一対の松。
葉や幹に雪が積もっている松なのだが、その「雪」は「描いていない部分」
簡単に言うと「塗り残した白い部分」が「雪」なのである。
他の部分を描く時に、すべて計算しつくしていないと、あの様にはならない。
本当にふわりと優しく雪が積もっているようで、見事だった。
一見の価値あり。
興味のある方は、是非足を運んでみてください。
4/14まで開催していますが、この『雪松図屏風』は4/2から別の作品に入れ替えのようなので、
これをご覧になりたい方はお早めに。