『神去なあなあ日常』続編

ムーランです。

少し前に、ここで表題の本(三浦しをん 著)を紹介したが、その続編。
と言っても、続編が出た、ということではなく、私自身の続編。

気持ちいい秋晴れの休日、急に思い立ち、夫と郡上八幡にドライブに行った。
時間はあるし、高速道路は利用せず、のんびり一般道を通っていた。
岐阜に入り郡上八幡が近づくにつれ、辺りは山・・山・・
今までは何気なく眺めていた風景だが、この本を読んで以来、やけに「山」が気になる私。
(要するに単純人間なのである)
ちょうどこの本の舞台になった杉やヒノキの森林が多いことに、まず気づく。
(そりゃ花粉症にもなるわなたらーっ (汗)・・と思う)
よくよく見ると、立派な大木もあれば、ある一角は植林されてまだ数年だろうと思われる木も。
そしてどれもきちんと「枝打ち」されているのが分る。
日の当たり具合なども計算されているのだろう。
間伐された直後と思われる木が横たわっているのも見かけたのだが、
その横たえる向きなどにもちゃんと意味があり、「なるほど」と思った。

全て『神去なあなあ日常』の中に出てくる。その通りだった。
三浦しをんさんの綿密な取材にあらためて感心。
植林して伐倒するまでに少なくとも20~30年は掛かる(立派になるには70~80年らしい)という。
そこまで様々な手をかけなくてはならない。
伐倒してその時にお金になる木は、おそらく先代・先々代が手塩にかけて育てた木。
とても気の長い話である。

「斜陽産業」と言われて久しい林業。
農業や漁業のように、直接分りやすく私たちの生活に関わっている感じはしない。
しかし、よく考えてみると家具は木製だし、家だって立派な家ほど重厚な木造。
日本の国土の7割は森林である。それなのに昨今は外国からの安い木材に押され気味だという。
その上、林業に携わる人の高齢化、後継者不足。
若者たちは就職難。
単純な私は、ここに需要と供給が合致する気がするのだが・・・
いえ、そんな単純・簡単なものじゃないですね。分っています。
高齢化・後継者不足は林業に限らずだが、何とかならないものだろうかあせあせ (飛び散る汗)