フランクル「夜と霧」
榊原(はっぱ)です。
三年程前、息子の交通事故、娘の病気、そして、主人の病気と次々と大変なことが起きた。
息子の入院した所は金沢だったし、娘の入院と主人の入院した時は重なって、
娘の入院している名市大病院と主人の入院している藤田保健衛生大学病院を一日に掛け持ちしたことも
あった。
主人は脳梗塞(正確にはもっとややこしい病名だった)だったが、
二ヶ月間は病名がわからず、たくさん検査をした。
病名がわかってからは懸命にリハビリをした。
その後なんとか乗り越えたと思ったら、
一年後主人が別の病気で手術をした。
そんなこんなの苦しい出来事を経験したので、
「苦しい時にどうしたら踏ん張っていられるか」ということに関心がある。
心を落ち着けようとヨガをやってみた。
考えない練習もした。
容易なポジティブシンキングによって前向きに生きようともした。
でも、やっぱり心の奥底の不安はなくならない。
先日、テレビのチャンネルを変えようとしたら、
NHKで「100分de名著」というのをやっていた。
今回はフランクルの「夜と霧」。
「フランクル」というアナウンサーの声に
学生時代に読んだ「死と愛」を思い出した。
私は見入った。答を見つけたと思った。
「夜と霧」はナチスの強制収容所に収容されたフランクルが味わった過酷な経験を綴った本だ。
その中でフランクルは言っている。
どんな時も人生には意味がある。
なすべきこと、満たすべき意味が与えられている。
この人生のどこかにあなたを必要とする「何か」がある。
あなたを必要とする「誰か」がいる。
そして、その「何か」や「誰か」はあなたに発見されるのを待っている。
「何か」があなたを待っている。
「誰か」があなたを待っている。
だから、どんなに今苦しくてもすべて投げ出す必要はない。
あなたがすべて投げ出しさえしなければ、
いつの日か人生に「イエス」と言うことのできる日がきっとやってくるから。
たとえ、あなたが人生に「イエス」と言えなくても、
人生の方からあなたに「イエス」と光を差し込んでくる日が
いつか必ずやってくるから。
もし、この「よもやま話」を読んでいるあなたが何かに悩んでいるなら
フランクルの「夜と霧」を読んでみてほしい。
それから、「NHKテキスト100分de名著3月号」を読んでみてほしい。
私の乏しい文章よりも本を読んだ方が絶対わかる。
人生は決してあなたに絶望しない。
今回の私はズッコケではなく真面目に人生など考えてみたのでした。