『窓の外は向日葵の畑』

ムーラン(林)です。

連日の投稿・・お付き合いください。

表記は少し前に好きな作家としてここで紹介した、樋口有介氏の最近の作品。
本日読了。
いやぁ~面白かった。目がハート (顔)  ので、この「よもやま」に書かずにはおれず・・
私の好きな樋口氏の部分が、ギュッと凝縮した作品だった。

デビュー作であり代表作の『ぼくと、ぼくらの夏』と登場人物等の構成は似ているのだが、
樋口氏の年齢と共に、かの作品をもっともっと熟成させ成熟させた感じの作品。
ミステリーなのだが、相変わらずミステリーとしての構想や話の展開はダラダラとしていて
(ここがまた私は好き)、
「ぼく」と「俺」の一人称で語るふたりの登場人物もダラダラとしている。

でも、とても魅力的で何ともいい。この人物設定・人物描写が私は大好きなのである。
そしてこの作品にはミステリーとしての流れとは無関係に、スパイス的な事項がある。
これが最後に「こうくるか!!」となる。
いやぁ~実に面白かった。

解説にも、こう書かれていた。
「樋口さん、こんなすてきなラストをありがとう。」と。
お薦めの一冊です。

TS3V0116