「永遠の0」
榊原(葉っぱ)です。
主人と映画「永遠の0」を観た。
今週の水曜日に抗がん剤治療があるため
「またへろへろになっちゃう前に観たい」と言うので観に行くことにした。
公開の次の日だったので混んでいるのかなと思ったが、
そうでもなかった。
夫婦で映画を観るなんて、何年ぶり、いや何十年ぶりだろう。
実は私と主人は全く趣味が合わない。
主人が好きな映画はホラーや格闘もので
私が好きな映画とは全く違うのだ。
映画だけではない。服の趣味も本も好きな食べ物もテレビのチャンネルも
全然合わない。
旅行先での美術館なども
私と息子はじっくりと観て回るのだが、
主人はざっと見て出口で退屈そうに私たちを待っている。
だから、私は美術館は自分一人で行くか、気の合う友達と行く。
映画は時々母と・・。
最近は忙しさもあって映画館とは遠くなっていた。
原作の百田さんはあまりにも有名になってしまったので、
天邪鬼な私は「観ないぞ。」と思っていたが、
それでもなんとなく気にはなっていた。
主人が「観たい。」と言った時、
少しは同じ気持ちになれるかなと思った。
映画が始まり、私は途中からハンカチで涙を拭う。
隣の若い女の子たちも泣いていた。
映画が終わり、食事をしながらお互い映画のことを話す。
ところが、主人の言うことは零戦のこと、零戦の撃墜王のこと・・。
私は主人公や登場人物の生き方や気持ちのこと。
主人と私の感性の交わるところは永遠に0なのだ。
もう話す気もなくなった。
自分が思ったことや気づいた小さなことに同じ思いでいる人と出会うと
親近感がわく。
話が盛り上がる。
そんなボーイフレンド(おじさんフレンドでもいいや)どこかにいないかなあ。
家に帰る途中、主人は本屋さんに寄り文庫本の「永遠の0」を買ってきた。
一生懸命私の言っていることを理解しようとしている。
ごめんね。
そんなに無理しなくていいよ。
買ったパンフレットを見ながら、
何年か後このパンフレットを見つけ
そんなこともあったなあと思い出すこともあるのかなと思った。