思い出深く

ムーラン(林)です。

折に触れ話題にしてはいるが、今年10月、私は還暦を迎えた。

とは言っても私自身の中身が変わるはずもなく、相変わらず能天気に過ごしている。

夫が還暦になった一昨年、息子が平湯温泉に連れて行ってくれたので、「今年はどうかな・・」と秘かに期待していたら、ありがたいことにやはり招待してくれた。

場所は浅間温泉にある、星野リゾート『界 松本』。

途中、松本城や開智学校に寄ってからチェックインしたそこは、二間続きの広い部屋で、部屋には露天風呂もあり、とても贅沢な旅館だった。

 

温泉にじっくり浸かり、とても美味しい料理を堪能し、デザートを食べている時、それは起こった。

私の正面に座っていた夫の様子が、何かおかしい。

何かふざけているのかと思った矢先、横にいる息子側にグラリと倒れてきた。

「えっ?」と息子と私で「どうしたどうした」と声をかけていたら、夫はフッと意識を取り戻しキョトンとしている。

自分でも「何があったかさっぱりわからん」という。

 

本人「大丈夫」とは言ったものの、冷汗はダラダラだし、顔面蒼白なので、旅館の方にお願いして、念のため救急搬送してもらった。

(たまたま搬送された救急病院は、あのスピードスケート小平奈緒さんをサポートしている相澤病院だった。ミーハーな私は看護師さんに思わず確認しちゃった)

 

結局、大したことはなく、長湯と食事と飲酒で、一時的に血圧が下がり、いわゆる「脳貧血」だったようだ。

初めてだったので、私もビックリしたのだが、まあそれほど珍しい現象ではないらしい。

でも、「普段、高血圧を気にしているクセに、急に低血圧になるなよ。」と言いたい。(ま、何ともなかったから言えることですけどね)

食事後、ロビーでジャズなどの生演奏を聴こうと楽しみにしていたのに聴けず、それだけは後悔。

でも、翌日はチェックアウトの12時ギリギリまでのんびり楽しんだし、従業員の方にはとても良くしてもらったし、いろんな意味で忘れられない旅となった。

10月には私の両親が娘一家も交えて還暦祝いの食事をごちそうしてくれ、娘一家には素敵なストールをもらった。

還暦を迎えた一年は、とても思い出深い一年となった。

ありがとう。