小さな鉄道ファン

榊原(葉っぱ)です。

エッセイストの酒井順子さんが3冊の本(植物界の泰斗の自叙伝と昆虫を愛する人の自叙伝と鉄道好きの随筆)を紹介していた。
植物を好きな人は何かきっかけがあったのではなく植物が生まれながらに好きであり、
昆虫を好きな人はやはりいつから好きであったか思い返すのが困難なほどに生まれながら虫好きだったのだそう。
鉄道好きの人もまた「鉄道を好きになるのではない。鉄道好きに生まれたのだ」と言う。

孫を見ていると、私もそう思う。
赤ちゃんの時からカンカンと鳴る踏み切りとその後に来る電車が大好きだった。
孫の家の屋上から電車が見えるし、車で私の家に行く時に通る道から新幹線が走っているのが見える。
そういう環境もあるかもしれないが、まわりに鉄道好きはいない。
のりものの絵本が大好きで、ドクターイエローやH5系はやぶさを見つけると、夢中になって指を差し「ん!」「ん!」と言う。
先週・リニア鉄道館に連れていってもらい、大興奮で、嬉しすぎてくるくる回りすぎて目がまわってふらふらになっていた。
一歳半健診で「ワンワンはどれ?」と聞かれても答えられなかったくらい動物にはまるで興味がないのに、
のりものから選ばれたようにのりもの好きになった孫が少し羨ましい。
何物にも夢中になれなかった私は、今、孫と一緒に踏み切りのカンカンという音に幸せを感じ、
その後に来る電車に思い切り手を振っている。

7月に運航開始するN700S、いつか一緒に乗ろうね。