夫婦二人きり

Bucchiです。

夫が昨年退職し、わたしも3月で仕事が終わったので、夫婦二人きりで旅行に行ってきました。
「夫婦二人きり」というフレーズは、わたしの友人達でもキーワードになっていて、わたしの場合は、期待>不安という感じだしたが、友人たちは、期待<不安という雰囲気で、キーワード以上のことには触れないでおこうという感じが漂っていました。

ところで、今回の旅行、帰路の飛行機で前の先のご夫妻の出来事です。
わたしたちは窓側にわたし、その隣が夫という位置でしたが、前の席のご夫婦は窓側に夫さん、その隣に妻さんでした。
わたしたちの荷物は2人で一つのスーツケースで、それは通路側の夫が上げてくれたのですが、前の席のご夫妻はそれぞれがスーツケースを持っていて、自分の荷物は自分で対応なさっていました。妻さんが自分の荷物を上げる時だったのでしょうか、CAさんが「お手伝いしましょうか?」と声をかけられたのが聞こえました。その後、妻さんが席に座られてから聞こえて来た会話が、(夫さんは声を荒げられ、妻さんはどちらかというと小声で)
夫:(荷物を)上げて欲しければ、言えばよかったのに!
妻:言ったわよ「上げて」って。
夫:(お前は)いつもそうやって文句ばっかり言う!
??ここまで聞いてわたしには「文句を言っているのは夫さん」と思えたのですが、その後も夫さんは何かしら不満げに言っていたような気がします。

きっと…(わたしが思っただけですが)
夫さんは「妻に頼られかっこよくいる」という機会を得られなかったことに不満があったのかなと。

でも、わたしは思ったんです。例えば「気が付かなくてすまない」でも良かったんじゃないかなと。「そうやって文句ばっかり言って…」が余分だったんだろうなと。
っていうか、それを言っちゃうから「かっこ悪い」わけですよと。

でもって、わたしは知っているのです。
着陸直後、2つのスーツケースを苦労して降ろしたのは妻さんで、その後、狭い座席に2つのスーツケースを入れ、妻さん自身は通路に立っていらしたのを。
そしてその間、(まだ眠っていらしたのかもわかりませんが)「ありがとう」も「(気が付かなくて)ごめん」も聞こえなかったのを。

さて、先の私の友人達というのは実は男性なのです。彼らに前の席のご夫妻のようなことは起きないと思うのですが、男性に「かっこいいところを見せたい」という気持ちがあるとすると「夫婦二人きり」の中で「いかにかっこよくいるか」という“不安”が“期待”よりも大きいのかなと思い起こしたわけです。

わたしはというと、前のご夫妻の様子を感じながら、こういうのは大事!とばかりに、1つのスーツケースとお土産のバッグを降ろしてくれた夫に「ありがと!」と伝えましたし、もちろん、旅行は楽しく終えました。