小学生の分団登校
ムーラン(林)です。
涼しくなってきて、やっと、まとまった文章を書く気が出てきました。今年も何とか酷暑を生き抜きました。
「分団」と聞いて小学生の登校風景が思い浮かぶアナタ、名古屋の人ですね。
名古屋では私が小学生の頃から、地域ごとに「分団」と称する班が作られ、高学年の班長を先頭に、まとまって登校している。それは今も同じ。
私は地域の交通委員をしているので、年に何度かゼロの日に最寄りの交差点に黄色い旗を持って立つ。
数年前に学区内に大型ファミリー向けマンションが建ち、小学生の人数が増えた。
私の立つ交差点は、そのマンションの子どもたち(100人近く)の通学路にあるので、彼らが来ると非常に長い列を見守ることになる。
1回の青信号では到底、渡りきれない。
幾つかある分団が連なって歩いてくるので、私は、どこで切って待たせるべきかいつも悩む。「同じ班の子どもたちを途中で分けるのは可哀想だし。きっとあの子が班長だろうから、その前で止めるか」と。でも、全く心配には及ばなかった。
高学年の班長(だいたいはしっかりしてそうな女の子、カラダは私より大きい。笑)が、ちゃんと後ろからくる下級生たちの足並みを気遣い、早めにストップしてくれる。その時まだ青信号であっても。
私は「エライね〜」と感心し、思わず声を掛けたくなった。
黄色い帽子を被った一年生たちは、ワイワイと喋りふざけながら歩いているのだけど、班長がストップしたら、ちゃんとそれに従う。班長は絶大の信頼を受けているのだろう。
大きい子はちびっ子たちをちゃんと面倒見てくれて、それが当たり前なのである。
小学生にとって数年の違いはとても大きい。
思えば30年ほど前、我が娘や息子たちが新一年生になった時、しばらくは班長がわざわざ玄関まで迎えにきてくれていた。安心して「いってらっしゃい」と送り出せたものだ。
が、東京の小学生は入学当初から各自で登校している。孫はそれほど遠くないけれど、少し遠い子は途中まで親と一緒だったりしている。もちろん、友だちと待ち合わせしている子も。
「分団」という名称は名古屋独特なのだとは思うけれど、東京の小学生の登校風景を見るたびに、「分団登校」ってとてもいいな、とあらためて思うのである。