ムーラン(林)です。

私は週1回、フィリピンにルーツを持つ子どもたちの学校で、ボランティアをしている。

様々な理由で日本に暮らし、日本の学校に行く前の準備として通ってくる子どもたちが多い。

中にはほとんど日本語ができない子もいる。私の拙い英語力ではコミュニケーションにとても苦労するのだが、そこはそれ、おばさんはジェスチャー付き日本語でゴリ押しするのである。「彼らは日本語を学ばなくてはならないのだから」と。

でも子どもたちの吸収力はまるでスポンジ。メキメキと日本語が上手くなってくる。

表題は、そんなある日、1人の女の子が放った一言である。

休み時間に自分の荷物が入ったリュックを持って「食べちゃった〜」と、困り顔で私に訴えてきた。

えっ、何か食べてはダメなものを口に入れたのか? と近づくと、彼女は自分のリュックを私に見せてくれた。もう一度「食べちゃった~」と言いながら。

リュックを見て、私は即座に理解した。そして笑った。 目がハート (顔)

リュックのファスナーが横の布を噛んでいたのである。(よくある事ですよね)

それを彼女は「食べちゃった〜」と表現した。

とても可愛くて、微笑ましくて、私は「ほんとだ〜食べちゃったね〜」と言いながら、直してあげた。

そして、彼女のその感性と表現力に感心した。

出会った頃は日本語が全くできなかったけれど、「あ〜、こんな表現ができるようになったんだ」と何だかとても嬉しくなった。

 

ボランティア。

色々準備も必要だし大変な事も多いけど、こんな出来事に遭遇すると、その大変さも帳消しになってしまうのである。

そして、英語と日本語とタガログ語を操る、ポテンシャルの高い彼らの将来に大いに期待し、「幸あれ」と心から願っている。