6期、こやまんです。

昨年9月から10ヶ月かけて、英訳の枕草子を読んだところですが、(相変わらず辞書を引き引き、ノートに書きつつ)本当に面白かった。

とても1000年前の人の随筆と思えないほど共感する箇所が多く、「この人と話したいな、友達になりたいな。」と思えるほど楽しい時間でした。昨年、読んだ「英語で読む高校世界史教科書」は、過去の事実の羅列なので、動詞と固有名詞を追って行けばよかったけれど、今回は形容詞のオンパレード…splendid・magnificent・gloriousなど頻繁に出て来ます。特に、清少納言が仕える中宮定子が登場すると、その形容の度合いが上がり、手放しのほめよう。定子は、清少納言にとって自慢のご主人様ですが、定子とその一族の零落を思うと、かえってもの悲しい気持ちになります。清少納言の中では、悲しいことは飛んで行き、美しい思い出しか存在しないのかもしれません。

高校生の頃に古文でやった「香炉峰の雪」「除目に司得ぬ人の家」など懐かしく、殿上人との和歌をめぐってのやり取りでは、「史記」など中国の古典に詳しい清少納言が男性をやりこめる場面が痛快。まさに才気煥発。「すさまじきもの」「あさましきもの」などの物づくしでは、はしたない行動をする人や、庶民に対する冷めた視線も感じられました。

優雅に見える宮中の生活も、夜中や早朝に駆けつけるなどハードな面もあり、人間関係においても狭い世界です。先ごろ、平城宮跡から出土した奈良時代の木簡には、年間329日も女官が出勤した記載があり(8/25 日経新聞)、清少納言の生きた平安時代も含め、仕事の大変さや女性の生きにくさは現代も変わりません。

今は、図書館で借りた「枕草子」を開き、英訳の答え合わせ中です。大庭みな子さんの現代語訳がやはりしっくり来て、これもまた心躍る時間です。